みなさん こんにちは!
営業部のKです。
最近は暑くなってきて、マスクが苦しいなと感じています。
マスク生活と言えば、この1年で 「口臭が気になる」
という声が増えたように思います。
口腔内が乾燥していると、自浄作用が低下し
口腔内の細菌が増えて口臭の原因となりますので、
口臭予防には口腔内の保湿や唾液分泌の促進、舌清掃も役立ちます。
患者さんから、口臭に関する相談を受けたときのために
基礎知識から相談時の注意点など、確認していきましょう!
【口臭症の分類】
皆さん学生時代に教科書でも学習した記憶がある方も多いと思います。
口臭の分類には
・1999年に国際口臭学会で提案された「口臭の国際分類」*1
・2010年に第1回日本口臭学会で提案された「口臭と口臭症の分類」*2
などがあります。
「口臭の国際分類」と「口臭と口臭症の分類」で異なるのは
口臭に対する認識を第三者だけでなく本人の自覚も含めた点と
口臭の存在自体と口臭に対する不安や悩みとを区別した*3という点だそうです。
興味のある方は分類の表や、文献もチェックしてみてください。
【原因物質】
続いては、口腔由来の口臭で原因となる
におい物質についてです。
揮発性硫黄化合物(VSC)という
硫化水素・メチルメルカプタン・ジメチルサルファイド
の3種類が代表的です。
硫化水素:卵の腐敗臭
メチルメルカプタン:野菜の腐敗臭
ジメチルサルファイド:生ゴミ臭
【口臭に対する歯科衛生士の役割】
自分の口臭に気付いていない人も多く、口臭は周りの人も触れにくい内容ですが
歯科衛生士は診療の際に、患者さんの口臭に気付くことができると思います。
歯周病や口腔乾燥など、口腔由来のものか?全身疾患由来か?
など、上記のような口臭分類をもとに原因を探ってみましょう。
一方で自覚症状のある方に対しては
その口臭の原因に対して適切なアプローチを行うことで
患者さんのコミュニケーションに関する悩みを解決に導くことができます。
ただし、患者さんとお話をする場合には
「患者さんのプライドを傷付けないようにお伝えすること」が大切です。
センシティブな内容なので
他の患者さんに聞こえるような大きな声で話さない、など注意しましょう。
明日から、患者さんの笑顔のために、口臭にも注目してみるのはいかがでしょうか?
引用文献・サイト
*1 宮崎秀夫,荒尾宗孝,岡村和彦. 口臭症分類の試みとその治療必要性.新潟歯誌 1999;29(1):11-15
*2 日本口臭学会 / m3.com学会研究会 (kenkyuukai.jp)
*3 大森みさき 口臭患者の特徴 歯学98秋季特集号:37-40,2010