皆さんこんにちは!
営業部のKです。
今回のテーマは「歯周病と骨粗鬆症」についてです。
まずは基本から、おさらいしましょう!
Q:骨粗鬆症とは
骨の代謝バランスが崩れ、骨形成よりも骨破壊が上回る状態が続き、骨がもろくなった状態のこと。
骨は骨芽細胞によって骨形成されると同時に破骨細胞によって骨吸収され
常に新しく作り直されるという新陳代謝(リモデリング)を繰り返しています。
通常は骨吸収と新たな骨形成のバランスが保たれていますが
これが崩れて骨吸収が上回った状態が続くと骨量が減少してしまいます。
その結果骨がもろくなり、容易に骨折するような状態になるのが、骨粗鬆症です。
Q:骨がもろくなる原因は?
原因としては、骨を形成するカルシウムやマグネシウムの不足や
カルシウムの吸収に必要なビタミンDなどのビタミンがバランスよくとれていないことが挙げられます。
また適度な運動によって骨に一定以上の負荷をかけないと
骨形成におけるカルシウムの利用効率が悪くなるため、運動不足も骨粗鬆症の要因となります。
Q:発症リスクは?
一般に高齢女性の発症リスクが高くなっていますが、
それは閉経後、骨芽細胞を活発にする女性ホルモンである「エストロゲン」が激減するためです。
出典:厚生労働省ホームページ 骨粗鬆症 | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
では、骨粗鬆症が口腔内に及ぼす影響とは…?
歯を支えている歯周組織には歯槽骨という骨が含まれます。
骨密度が低下すると、歯槽骨の密度も低下するため
歯を支える力が弱まり、抜歯などのリスクが高まってしまうのです。
また、更年期以降の女性の歯肉の健康状態に影響を及ぼす要因として
炎症性サイトカインの産生を抑制してくれるエストロゲン分泌が閉経前後から激減することにより、
歯肉などの炎症が起こりやすくなると考えられています。
普段の診療時にいかせることは…?
特に、更年期以降の女性患者さんには、
「骨密度の測定はしたことがありますか?」
などの質問から、骨密度の低下が歯周病にも影響を及ぼすことを
お話ししてみるのもいいかもしれませんね。
骨粗鬆症の対策には、
喫煙やアルコールの過剰摂取を控えたり、体重のコントロールを行うこと、
カルシウムだけでなく、カルシウムの吸収を助けるビタミンDや
骨を作る働きを促す作用があるビタミンKをしっかりと摂ることも重要になります。
お口目線のケアのみならず、
骨目線のケアの観点も持ち合わせた保健指導ができるといいですね♪
参考:クラブサンスター