皆さん、こんにちは!診療所勤務のQです。
今回のテーマは、臨床実習における実習日誌の書き方です!
正直なところ、私が学生だった頃は「実習日誌書くのは大変だなぁ。卒業しても見返すことはないだろうなぁ」と思っていました。
ところが…
いざ就職し、歯科衛生士として働き始めると、「この処置の時はどうやってアシストすれば良かったっけ?実習でも同じ状況になったことがあるなぁ」と実習日誌を見返す機会がありました。
そんな時、過去の自分が書いた実習日誌が、現在の自分を助けてくれるアイテムになったら、とても頼もしいですよね!
では、実際にどういう点に気をつけて実習日誌を書くと良いでしょうか?
書き方のポイントをいくつかご紹介します♪
1.患者情報(既往歴や服薬など)を詳細に記録する
口腔内の状態だけでなく、全身状態や服薬状況などもカルテで確認しましょう。また、指導してくださる歯科医師や歯科衛生士の方に追加で情報がないか聞くことも良いと思います。患者情報を詳細にまとめることで、考察しやすくなり、症例に対して感じたことなどを記載しやすくなります。
2.備考欄を充実させる
歯科診療補助の実習の場合、治療の流れや歯科衛生士の行動を記載する欄以外に、備考欄があることが多いですよね。何を記載すれば良いのか悩む方も多いと思いますが、迷ったときは以下の内容を意識してみてください。
①処置の根拠
なぜその処置を行ったのかという根拠を指導者に質問したり、教科書などで調べてみましょう。基本的な処置の流れは教科書どおりですが、口腔内の状態によっては異なる場合があります。どの処置にも必ず意味があるので、その細かい部分まで理解できると充実した実習になります。
②注意事項
例えば、バキュームのアシストにつく際、処置部位によっては舌・口唇・頬粘膜の排除を行いますよね。また、嘔吐反射のある患者さんの場合はバキュームを置く位置にも気をつけなければいけません。バキューム操作一つをとっても、様々な注意点があります。これらを記載することによって、次にバキューム操作する際にも意識しやすくなり、どのような状況にも対応できる力がつきます。
③治療時の患者さんの全身状態や歯科衛生士との会話
口腔内の状態だけでなく、患者さんの体調や血圧などの全身状態を記載し、歯科衛生士の対応も記載しましょう。患者さんが緊張している様子であれば、どのように歯科衛生士が声かけを行っているのか見ておくことも大切です。
また、患者さんが体のどこかを痛めていたり、妊娠されている場合などはチェアの角度や体勢にも注意しましょう。具体的なチェアの角度やクッションを置く位置を記載しておくと、同じような状態の患者さんが来たときもすぐに対応することができます。
④X線写真や口腔内の状態
言葉で表すことに加えて、絵を書いておくと後で見返したときも分かりやすい日誌になります。また、X線写真の読影は必要不可欠なスキルですが、すぐに身につくものではありません。繰り返し色々なX線写真を見ることで、目が慣れていきます。学生の時はX線写真を見ることも少ないので、実習の機会にX線写真をよく見ておきましょう。
⑤使用した材料の詳細
材料には様々な特性や使用方法、用途があります。材料を深く知ることで、歯科診療をより深く理解することができます。
以上が実習日誌を書く際のポイントです。
つい見たものだけを書いてしまいがちですが、それらの背景にはたくさんの情報があります。
常にそのことを意識することで、就職してからも論理的に考えて行動できるようになります!
これから実習に行かれる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね♪