2023/06/29

歯科衛生士のキャリアアップ!~資格取得者へのインタビュー~

  

皆さん、こんにちは!

診療所歯科衛生士のQです!


歯科衛生士として働く中で、もっと知識や技術を上げたい、キャリアアップするにはどうすればいいか、悩んだことはありませんか?

今回は千里歯科診療所で働く3名の歯科衛生士に、「就職してから取得した資格」について、インタビューを行いました!


インタビュー内容は以下のとおりです。 

①取得した資格

②なぜ取得しようと思ったのか

③取得するために行った準備や努力

④どう活かしているか 

まず1人目は臨床歴35年、診療だけでなく健診や保健指導、セミナーなど多岐にわたる業務を担っている歯科衛生士にインタビューを行いました。 

  

①取得した資格

 日本臨床歯周病学会指導歯科衛生士/認定歯科衛生士、日本歯周病学会認定歯科衛生士、日本歯科衛生士会認定歯科衛生士(摂食嚥下リハビリテーション/在宅療養指導・口腔機能管理/糖尿病予防指導/研修指導者・臨床実地指導者/生活習慣指導)、大阪糖尿病療養指導士、認定心理士、介護支援専門員


②なぜ取得しようと思ったのか

 認定資格制度が始まりだした時代だったので、今後歯科衛生士として働く上でプラスアルファになればと思い取得しました。歯周病関連の認定資格は、歯周病に力を入れているサンスターの歯科衛生士として働く上で必要だと感じ取得しました。その頃は千里歯科診療所に歯周病学会の認定医や指導医が在籍しており、環境が整っていたことも大きな要因の一つです。


③取得するために行った準備や努力

 症例を提出するものに関しては、資料取りは特に重要なので、口腔内写真の練習をたくさん積みました。症例をまとめる点では、用語を調べ直したり、まとめ方のレクチャーを受けました。今となっては、これらの準備期間や努力が、資格取得に限らず、その後の診療に反映されていると実感しています。

 症例発表は、自分の言葉で発表できるように練習を積み、院内で何度もチェックを受けてから臨みました。


④どう活かしているか

 日常の診療でも、認定資格の存在は患者さんにも認知され始めているので、重度の歯周病患者さんが認定資格取得者を探して来院されることもあります。有資格者として、そういった患者さんの助けになれればと思い、日々診療を行っています。

 認定心理士の資格は、患者さんに寄り添ったカウンセリングや、歯科衛生士長を歴任したこともあり、院内のマネージメントに活かしました。また統計学を学んだことで、データをうまくまとめられるようになりました。


2人目は臨床歴4年、中堅スタッフとして診療しながら、審美歯科分野での専門性を高めている歯科衛生士です。

  

①取得した資格

 日本歯科審美学会ホワイトニングコーディネーター


②なぜ取得しようと思ったのか

 診療業務の中で、補綴治療などで審美的な主訴が改善され、患者さんがとても喜ばれている様子を目の当たりにしました。補綴治療を実際に行うことはできませんが、歯科衛生士として行うことのできるホワイトニングなどから口腔内への審美的なアプローチを行い、患者さんにより満足していただける診療を提供したいと思いました。その中で、カウンセリングなどを行い、補綴装置のやり替えを提案するなど、患者さんと歯科医師の橋渡しを行いたいと考えています。


③取得するために行った準備や努力

 知識の丸暗記ではなく、先輩歯科衛生士とともにホワイトニングの診療を実際に行い、日々の疑問を解決していきながら知識や技術の習得に努めました。

 学会が発行しているテキストだけでなく、自主的に審美に関連する歯科衛生士向け雑誌なども読み、幅広い知識を収集しました。


④どう活かしているか

 理解が深まったことで、患者さんへの説明がしやすくなりました。患者さんが歯科医師に聞きにくい治療のことなども、自信をもって相談に乗れるようになりました。

 患者さんに寄り添ってカウンセリングすることで、潜在的な主訴まで聞き出し、改善へとサポートすることが大きなやりがいになっています。

3人目は臨床歴4年、診療所運営の根幹となる医療安全・感染対策の分野を担っている歯科衛生士です。

  

①取得した資格

 医療機器学会認定第2種滅菌技士


②なぜ取得しようと思ったのか

 新型コロナウイルスの流行と同時に歯科衛生士として働き始めたこともあり、常に患者さんやスタッフの安全のために、適切な感染対策を行う重要性を感じていました。そして、様々な情報が飛び交う中で、正しい情報を見極めることが出来るよう、エビデンスに基づいた感染対策の基盤を構築させたいと思ったことがきっかけです。


③取得するために行った準備や努力

 日々の滅菌業務とテキストの内容を結びつけ、自身の中で整理しながら勉強を行いました。テキストだけでは不足していると思う分野については、既に同じ資格を取得している先輩に質問し、他の参考文献等で理解を深めました。


④どう活かしているか

 新入社員が配属された際に、エビデンスを理解した上で、全員が同じように質の高い感染対策を行うことが出来るよう、勉強会を実施しています。

 さらには、1年に2回診療所のスタッフ全員に医療安全管理の研修を開催し、最新の感染管理等について共有することで、スタッフ全員の理解を一致させています。

感染対策の新しい指針等が決定した際は院内マニュアルを再作成し、感染管理の見直しを行っています。これらの業務をとおして、陰ながら患者さんやスタッフの安全を守ることに日々貢献していることを実感しています。

  

いかがでしたか?

歯科衛生士のキャリアアップといっても、十人十色です。資格取得にこだわらず、幅広い知識を習得するも良し、特定の分野をとことん極めるのも良いですね。

私自身、方向性を迷ったことがありましたが、そんな時先輩にこんなアドバイスをいただきました。

「何年後にどんな歯科衛生士になりたいか?を想像すると、おのずとやるべきことが見えてくる。資格取得がゴールではなく、なりたい自分になるための通過点として考えることが大切」だと教わりました!

今回のコラムが、皆さんのキャリアアップの参考になれば幸いです♪


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