皆さんこんにちは!営業部のXです♪
今回は、フッ化物に関するコラムの応用編ということで、
タイトルにもあるように以下のクイズを用意してみました!
「2%フッ化ナトリウムのフッ化物イオン濃度が9,000ppmになる理由を説明してください。」
特に、学生の皆さんは国家試験の勉強の中、フッ素の計算につまづいている人もいるのではと思います。
是非、考えながら読み進めてみてくださいね★
●ppmって何?
まず、「ppm」とは何なのかから復習しましょう。
ppmとは、parts per million の略です。
Millionは、100万を意味するので、100万分の1つまり、%で表すと、
1 ppmは=0.0001% となります。
つまり、ここだけで考えると、
1ppm=0.0001%
10,000ppm=1%
20,000ppm=2%
となるのです。
ですが、ここまででは%とppmの関係のみの説明です。
これだけでは、フッ化ナトリウムの2%=9,000ppmの回答にはたどり着けません。
次に、2%フッ化ナトリウムについて考えてみましょう!
●2%フッ化ナトリウムとは?
2%フッ化ナトリウムとは、その物質の中に2%の濃度のフッ化ナトリウムが含まれているということを示します。
しかし、クイズには「フッ化物イオン濃度9,000ppm」とありますので、
ここで考えたいのは化合物のフッ化ナトリウムの濃度ではなく、
フッ化物イオンの濃度、つまりフッ素だけの濃度になります。
そこで注目したいのが原子量です。
フッ化ナトリウムは、組成式で表すと「NaF」となり、皆さんよく見たことがある化学式ですよね!
それぞれの、原子量を考えると以下のようになります。
・Na(ナトリウム)の原子量は、約23
・F(フッ素)の原子量は、約19
それぞれ合わせると、フッ化ナトリウム(NaF)の分子量は約42となるわけです。
分子量約42のうち、フッ素の占める割合は、
19/42=約0.45となります。
そこで先ほどのppmに戻りましょう!
2%フッ化ナトリウムは、20,000ppm(フッ化ナトリウム・NaF)でした。
ですが、ここで求めたいのはフッ化物イオン濃度つまり、フッ素だけの濃度です。
なので、原子量から求めた0.45を掛けると、
20,000ppm×0.45=9,000ppm
となり、クイズの答えを導くことができました!!
皆さん、いかがでしたでしょうか?
9,000ppmはフッ化物歯面塗布剤の濃度でしたが、
フッ化物洗口液、フッ化物配合歯磨剤についても計算方法は同じになります。
ふとクイズを出されると、混乱してしまうかもしれませんが、
落ち着いて考えてみると導くことができます。
国家試験に向けて勉強中の学生の皆さんも、フッ素の問題が出てきた時には、
落ち着いて考えてみましょう!
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