2024/02/08

クイズ!フッ素の計算! 「2%フッ化ナトリウムがフッ化物イオン濃度9,000ppmになる理由は?」

  

皆さんこんにちは!営業部のXです♪


今回は、フッ化物に関するコラムの応用編ということで、

タイトルにもあるように以下のクイズを用意してみました!


「2%フッ化ナトリウムのフッ化物イオン濃度が9,000ppmになる理由を説明してください。」


特に、学生の皆さんは国家試験の勉強の中、フッ素の計算につまづいている人もいるのではと思います。

是非、考えながら読み進めてみてくださいね★

ppmって何?

まず、「ppm」とは何なのかから復習しましょう。


ppmとは、parts per million の略です。

Millionは、100万を意味するので、100万分の1つまり、%で表すと、

1 ppmは=0.0001% となります。


つまり、ここだけで考えると、

1ppm=0.0001%

10,000ppm=1%

20,000ppm=2%

となるのです。


ですが、ここまででは%とppmの関係のみの説明です。

これだけでは、フッ化ナトリウムの2%=9,000ppmの回答にはたどり着けません。

次に、2%フッ化ナトリウムについて考えてみましょう! 

  2%フッ化ナトリウムとは?

2%フッ化ナトリウムとは、その物質の中に2%の濃度のフッ化ナトリウムが含まれているということを示します。


しかし、クイズには「フッ化物イオン濃度9,000ppm」とありますので、

ここで考えたいのは化合物のフッ化ナトリウムの濃度ではなく、

フッ化物イオンの濃度、つまりフッ素だけの濃度になります。

  

そこで注目したいのが原子量です。

フッ化ナトリウムは、組成式で表すと「NaF」となり、皆さんよく見たことがある化学式ですよね!

  

それぞれの、原子量を考えると以下のようになります。

Na(ナトリウム)の原子量は、約23

F(フッ素)の原子量は、約19

それぞれ合わせると、フッ化ナトリウム(NaF)の分子量は約42となるわけです。

  

分子量約42のうち、フッ素の占める割合は、

19/42=約0.45となります。


そこで先ほどのppmに戻りましょう!

2%フッ化ナトリウムは、20,000ppm(フッ化ナトリウム・NaF)でした。


ですが、ここで求めたいのはフッ化物イオン濃度つまり、フッ素だけの濃度です。

なので、原子量から求めた0.45を掛けると、

20,000ppm×0.45=9,000ppm

となり、クイズの答えを導くことができました!!

皆さん、いかがでしたでしょうか?


9,000ppmはフッ化物歯面塗布剤の濃度でしたが、

フッ化物洗口液、フッ化物配合歯磨剤についても計算方法は同じになります。


ふとクイズを出されると、混乱してしまうかもしれませんが、

落ち着いて考えてみると導くことができます。


国家試験に向けて勉強中の学生の皆さんも、フッ素の問題が出てきた時には、

落ち着いて考えてみましょう!


その他フッ化物に関するコラムはこちらからチェック↓

フッ素の基礎知識

フッ化物の応用方法について

クリップ
0件の「いいね!」がありました。