皆さんこんにちは☺
暑い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか。
こまめな水分補給などを心がけ体調を崩さないように気を付けてくださいね♪
さて、前回のコラムでは、二次う蝕や根面う蝕を代表とする大人むし歯が近年増加傾向にあることをお話しました!もしまだお読みでない方はぜひこちらを先にご覧ください♪
今回のコラムでは、「根面う蝕」がなぜ増えているのか、どうしてなりやすいのかをお話していきます。
理由の深堀の前にまずは歯の構造を再確認しましょう!
下の図をご覧ください。
歯は、歯冠部と歯根部の2つに大きく分けられます。
「歯冠部」は歯茎から出ている部分
「歯根部」は歯茎の中に隠れている歯の根っこの部分
を指します。
根面う蝕は文字通り「歯根部」に起こるう蝕のことを言います。
それでは、この図を確認しながら根面がむし歯になりやすい・進行しやすい理由をみていきましょう!
|① セメント質は薄い!
エナメル質は約2㎜の厚さに対して、セメント質は約20ミクロンといわれています。
20ミクロンはオブラートと同等な薄さであり、
根面がむし歯かも?と思った時には、むし歯が深層(象牙質)まで進行している可能性が高いのです。
|② 酸に弱い!
象牙質とエナメル質の臨界pH※を比較すると、象牙質が酸に弱いことが分かります。
(※歯質がミネラルの喪失を起こすもっとも高いpHの値)
よって、象牙質(根面)は酸に弱く歯が溶けやすい状態にあり、むし歯になりやすいのです。
|③ 唾液による修復力が弱い!
唾液には歯の無機質に対してむし歯から守り修復する力がありますが、
象牙質は有機質が多く、唾液による修復作用が弱いため、むし歯になりやすいです。
(⇒唾液による修復作用については、こちらのコラムをぜひご覧ください!)
根面う蝕は、そもそも歯周病などで、根面が露出することによって起こります。
むし歯予防+歯周病予防が必要であることが分かりますね!
今回は歯の構造から考えるテーマでした。
≪根面部分がむし歯になりやすい⇒根面が露出しないように歯肉(ハグキ)のケアもしっかりしよう!≫
という流れの大切さをご理解いただけたら嬉しいです♪
次回のコラムでは、いよいよフッ素について!
意外と身近なところにフッ素は存在しています。種類や応用方法を確認しましょう!
次回のコラムもお楽しみに♪